本レポートは、WHOが12月27日に発表したレポートNo.81を当社が仮訳してパワーポイントでご希望者に現在は提供しております。 ご希望の方は下記アドレスまで 所属団体名、部署、氏名、メールアドレスをお送りください。 Sales@emergency.co.jp
1) 感染状況 12月27日時点で、WHOには、208ヶ国と地域で確定患者と、合計12220名以上の死亡者の報告があがっている。WHOは、その地域事務局や加盟国と頻繁に協議、あるいは、複数のデータを監視することで、パンデミックの進展状況を注意深く追跡している。
2) パンデミックインフルエンザの伝播が最も活発な地域は、欧州中央部、東部である。
・インフルエンザ様疾患や急性呼吸器疾患の比率が局所的最近数週間増加しているとの報告がある国が、グルジア、モンテネグロ、ウクライナと欧州東部の国である。パンデミックインフルエンザの同時流行とともに呼吸器疾患活動が高い地域は、欧州の南部、東部で、特にギリシア、ポーランド、ブルガリア、セルビア、ウクライナとロシア連邦のウラル山脈地域である。
・欧州西部では、インフルエンザ伝播は、活発で広範に拡大した状態であるが、疾病活動は全体的にピークに達している。21ケ国のうち最低13ケ国で、30%以上の定点観測拠点での検体が、インフルエンザ陽性反応を示しているが、これは、70%以上のピークから下降している。
・欧州西部で検出されたインフルエンザウイルスはすべてパンデミック(H1N1)2009であった。ロシアでは、1%に満たない数字ではあるが、季節性インフルエンザウイルスが検出されている。
・加え、限られたデータしかないが、地中海沿岸の北アフリカ諸国(アルジェリア、チュニジア、エジプト)で、活発でかなり強い伝播が発生していることを示している。
3) 中央アジアでは、限定されたデータではあるが、インフルエンザウイルスの流行は活発であるが、伝播は最近ピークに達したところも出てきている。西アジア、イスラエル、イラン、イラク、オマーン、アフガニスタンは、先月伝播のピークを迎えたようである。しかし、両地域とも呼吸器疾患活動のレベルは、まだ平年の水準には下降していない。
4) 東アジアでは、インフルエンザの伝播は、活発であるが、全体として下降しているようだ。インフルエンザ並びにインフルエンザ様疾患活動は、日本、中国の南部、北部、台湾、香港では、継続して減少している。モンゴルで、1ケ月以上前にピークを迎え数週間活動が減退していたが、若干インフルエンザ様疾患が増加しているとの報告がある。
5) 南アジアでは、インフルエンザ活動は、インド北部、ネパール、スリランカなどで、継続して強まっている。季節性インフルエンザ(H3N2)ウイルスが、A型インフルエンザウイルスのうち2.5%程度の少量中国で検出されている。
6) 北米では、インフルエンザの伝播は、広範に拡大した状態であるが、すべての国でかなり減少している。米国では、外来インフルエンザ様疾患患者の定点観測の数字が通常のレベルに戻った。深刻度(Severity)を示指標である、入院者、幼児死亡者、肺炎・インフルエンザに起因する死亡率は、ピークであった10月末以来、かなり下降した。5-17歳と18-49歳のグループでの感染者の中での入院率は、直近のインフルエンザシーズンより相当高いが、65歳以上のグループのデータは、反対に相当低くなっている。
7) 中央・南アメリカやカリブ海諸国の熱帯地域では、インフルエンザの伝播は、地理的に広範に拡大した状態だが、疾患活動は多くの国では、減少している、もしくは、変わらない状態で、2-3の国で呼吸器疾患活動が局所的に増加しているのみである。
8) 南半球の温帯地域では、散発的なパンデミックインフルエンザ例の報告があるが、持続的な地域内伝播を示す証拠はない。
WHOのマーガレットチャン事務局長は、まだ新型インフルエンザパンデミックは終わっておらず、ウイルスはまだ変異する可能性があると全世界に注意を呼び掛けた。
チャン事務局長は、北米や欧州で疾病がピークを越えた兆候はあるが、油断せずに備える重要性を指摘した。ウイルスは、インドやエジプトでは活発な状態で、200ケ国以上の国で11500名以上が感染の犠牲となっている。チャン事務局長によると死亡者がどれくらになるかは最低2年はかかるだろうという。
米国、カナダと英国では、感染がひどかったが、すでにピークは過ぎ去ったようである。しかし、パンデミックインフルエンザが終結したというには余りに時期早尚である。今後6-12ケ月は、ウイルスが、さらに毒性をもった株への変異の可能性もあり、パンデミックの監視を継続していく必要があり、WHOは鷲の目で監視をしていく。今回のパンデミックは、予想していたものより弱いので助かっている。この長く続くインフルエンザパンデミックは、その影響度という点では、中程度のものであったことがこの10年間でおそらくもっともよい健康管理上のニュースになっているのではないか。何百万人もの人がウイルスに感染してほとんど症状を呈していないと見られている。
一方、欧州の国の中には、新型インフルエンザワクチンの需要が予想したものより少なく、余剰分を発展途上国にまわせないか調査をWHOはしている。製薬メーカーやいくつかの国は、約19000万投与分を寄付すると表明されており、アゼルバイジャン、モンゴル、アフガニスタンに来月提供される予定となっている。
各国は、世界的な感染症の発生に対応できるよう以前に比べると準備がでていているが、鳥インフルエンザH5N1の危険性を依然として認識する必要がある。まだH5N1が引き起こすパンデミック対策は世界的にできていない。
BBC
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/8434273.stm
新型インフルエンザの感染者の中で肺炎が重症化する例が知られている。医学研究者は最近、肺炎の重症化の原因の特定に近づいたと発表した。
インフルエンザ重症化の鍵となる物質は、細菌や疾病との戦いを活性化させるインターロイキン17産出T細胞(TH17)である可能性が高くなった。今年の夏スペインの病院で新型インフルエンザの患者10人を検査したところ、重症患者からインターロイキン17産出T細胞が多く見つかったが、軽症患者からは殆ど見つからなかったことが研究者より発表されている。
詳細は、Journal of Critical Careの12月号に掲載されている。
トロント大学の免疫学教授のデヴィッド・ケルヴィン医師は、稀にウィルスが肺感染に進行し、医療機関への入院は必要となると語っている。将来、インターロイキン17産出T細胞を阻止出来れば、肺の過剰炎症を抑制することが可能となり、早期回復が期待出来るとコメントしている。
同医師は、研究結果の活用には数年を要するとの見通しを示した。しかし、どの患者が重症化したかを判定する診断テストの分野は、実用化が早いとも予想している。(Health Day)
本レポートは、WHOが12月18日に発表したレポートNo.78を当社が仮訳してパワーポイントでご希望者に現在は提供しております。 ご希望の方は下記アドレスまで 所属団体名、部署、氏名、メールアドレスをお送りください。 Sales@emergency.co.jp
1)感染状況: 12月13日時点で、WHOには、208ヶ国と地域で確定患者と、合計10582名以上の死亡者の報告があがっている。WHOは、その地域事務局や加盟国と頻繁に協議、あるいは、複数のデータを監視することで、パンデミックの進展状況を注意深く追跡している。
2)北半球の温帯地域のパンデミックインフルエンザウイルスの伝播は、依然活発で地理的に広範にわたっているが、疾病活動は多くの場所、特に北米で、ピークに達したかもしくは過ぎ去った。インフルエンザ活動は、南東・中央欧州の遅れて感染の影響がでた地域や中央・南アジアで継続して増加している。
3) 米国、カナダでは、活発なインフルエンザ活動が存在しているが、インフルエンザ様疾患の活動は、相当程度減退し、通常の年のレベルにちかづいた。 米国では、過去10週間、肺炎とインフルエンザに起因する死亡者率はEpidemic Thresholdを超えた状態が続いている。しかし、検査で感染の確定した入院や死亡者の週間数値は、過去1ケ月、下降し続けている。この冬のインフルエンザ伝播が過ぎ去った北半球の国々のデータの分析がはじまっているが、それによると100万人あたりの死亡者数であらわされる死亡率は、南半球の冬のシーズンに観察された範囲と同じであった。これは、この冬に感染した人口の比率は、北半球の温帯地域の国々では、夏のシーズンに比べかなり高かったものの、パンデミックの重症度は変わっていないということを示している。
4)欧州では、大陸全体でパンデミックウイルスの広範な伝播が継続して認められる。
・ 少なくても10ケ国で、それは西・北欧州の国々であるが、呼吸器疾患の活動が減少していると報告されている。最新の報告期間では、インフルエンザ様疾病・急性呼吸器疾患の活動は、次の国で頭打ちになっている。チェコ、エストニア、ハンガリー、モンテネグロ、スイスである(これらの国での呼吸器症の定点観測では、28-71%がインフルエンザである)。
・ 呼吸器疾患活動が、北・南東欧州・ロシアの一部の国々で高い比率でおきていると報告されている。欧州のインフルエンザAの亜型の99%は、パンデミックH1N12009であった。欧州での呼吸器合胞体ウイルス(RSウイルス)の検知は、過去5週間、増加しており、これは、若年層でのインフルエンザ様疾病の高い水準の原因となっている。
5)アジア
・西・中央アジアでは、カザフスタン、キルギスタンでインフルエンザ様疾病・急性呼吸器疾患の活動が継続して拡大しておりアフガニスタン、オマーン、イスラエルを含むいくつかの国ではピークに達した。インフルエンザウイルスは、イラン、イラク、ヨルダン、エジプトとその周辺国の多くで循環しているが、いくつかの場所では、最近ピークに達している可能性がある。
・東アジアでは、インフルエンザの伝播は、活発ではあるが、全体として下降傾向にある。インフルエンザ活動は、最近日本では、ピークに達し、下降し始めている。中国の北・南部、台湾並びにモンゴルではインフルエンザ様疾病活動は、下降傾向が継続しているが、依然として高い水準にある。南アジアでは、インフルエンザ活動は、インドの北部地域、ネパール、スリランカ、モルジブで増加が続いている。
6) その他
・中南米アメリカとカリブ海諸国の熱帯地域では、インフルエンザの伝播は、地理的に広範に広がっているが、全体的な疾病活動は、低下傾向にある。
・パンデミックH1N12009ウイルスは、北と東アフリカで循環している支配的なインフルエンザウイルスのようである。西アフリカでは、パンデミックウイルスと季節性インフルエンザウイルスが混雑していることが検知されている。季節性インフルエンザウイルスには、H1N1とH3N2が含まれるが、H3N2が支配的である。
・南半球の温帯地域では、パンデミックインフルエンザが散発的に発生していることが報告されているが、持続的な地域伝播の事実は認められていない。
WHOは来週からの数週間でアゼルバイジャン、アフガニスタン、モンゴルにワクチンを送る計画であるとWHOのインフルエンザ対策責任者であるフクダケイジ博士は語った。前記以外の途上国35カ国も順次ワクチンを受領するとされている。WHOは南半球の国々よりは、現在新型インフルエンザが流行している北半球の国々に先に送付することとしている。
WHOはもっと早くワクチンを送ることを希望していたが、ワクチン製造上の問題や、官僚主義が原因で遅くなってしまったという。
WHOがパンデミックを宣言した6月当時は、栄養失調やエイズ、マラリアの患者の多いアフリカ諸国が決定的なダメージを受けると警告されていた。しかし実際は感染してもほとんどの患者は発熱や咳などの軽い症状を訴えるのみで、治療もせずに回復する例も多い。
WHOには製薬会社や他の国々から寄贈されたワクチン1億8,000万回分のストックがあると言う。
WHOからのワクチン供与を希望する国家は次の3つの条項を行わなければならない:まず正式にWHOに依頼をし、使用方法に関する諸条件に同意し、そして実際にワクチン接種が必要な人々−医療従事者や基礎疾患がある人々―が最初にワクチン接種を受けられるよう国家がプランを策定しなければならない。WHOはそういった国々の人口の10%が接種を受けられるぐらいの十分なワクチンを送付することを希望している。
ワクチンの供与を受けても実際に接種開始するまでは数週間かかるとされている。とはいえワクチンを送付するのに遅すぎるということはないと福田博士は強調する。例えイギリスや米国など北半球の国々では既に感染ピークを過ぎているとしても。
『このウィルスが突然死滅してしまうとは予想していない。』と福田博士は言う。WHOはこの数年間流行は続くと予想している。
フクダ博士によるとパンデミックが終息傾向にあると判断するのはまだ早いし、終息宣言をする前には専門家による評価が必要であるという。しかし今年のインフルエンザウィルスの活動はかなり早い時期にピークを迎えており、冬が終わるまでにはあと数カ月あるので、引き続き注意が必要であると警告している。
http://www.timesunion.com/AspStories/story.asp?storyID=879130&BCCode=BN&newsdate=12/17/2009#ixzz0a1ptE1O7
本レポートは、WHOが12月11日に発表したレポートNo.78を当社が仮訳してパワーポイントでご希望者に現在は提供しております。 ご希望の方は下記アドレスまで 所属団体名、部署、氏名、メールアドレスをお送りください。 Sales@emergency.co.jp
1)感染状況: 12月6日時点で、WHOには、208ヶ国と地域で確定患者と、合計9596名以上の死亡者の報告があが っている。個々の確定ケースについて、特に、軽症のケースの報告を停止している国がますます増加しているためこ の数字は、実際に発生している数を大幅に下回っている。
2)北半球の温帯地域のパンデミックインフルエンザ活動は、北米、西・北・東ヨーロッパの大部分の地域ではピークを過ぎ去ったが、中央・南欧州の一部、南・東アジアでは活動が継続して増加している。インフルエンザの伝播は、西・中央アジアの大部分の地域では、活発な状態であり、アフリカの大部分の場所でパンデミックウイルスの流行の証拠がある。
3) 米国、カナダでは、活発なインフルエンザ活動が存在しているが、インフルエンザ様疾患の活動は、それぞれ、5週、3週連続して下降している。米国では、8週間連続で増加した後、肺炎とインフルエンザに起因する死亡者率は減少しはじめたが、Epidemic Thresholdを超えた状態が続いている。検査で感染の確定した入院や死亡者の週間数値は、最近下降し始めた。現在のところ、夏季シーズンの伝播と現冬季シーズンの伝播を比較すると、米国では、入院者数・死亡者数は約2-3倍、かなだでは、4-5倍のようである。しかしながら、人口比での入院率、死亡者率は、南半球の温帯地域の国でみられたものに類似している。これは、ウイルスの伝播は、想定通り、かなりの広範囲にわたっており、密度濃いものになっているが、重症ケースの比率は、南半球と比較して変化していないことを示している。季節性インフルエンザと同様に、しかるべき基礎疾患をもっている方は、持たない方に比べパンデミックH1N1ウイルスに感染に関連して入院、あるいは死に至る確率が想定程度上昇するリスクが高い。 カナダのこの冬季シーズン中に、入院患者の52%、ICU利用の60%、死亡者の67%が、基礎的な疾患をもっていた。 多くの国での経験と同様に、カナダでの死亡ケースでは、ぜんそく、慢性心疾患、免疫不全、糖尿の順で基礎疾患の割合が多かった。
4) 欧州:
・大陸の大部分でパンデミックウイルスの広範な伝播が継続して認められる。インフルエンザ様疾病活動が継続して上昇しているフランスを除き、西欧州の大部分では、その活動は、ピークを迎えたもしくは、過ぎた。それらの国とは、ベルギー、アイスランド、アイルランド、オランダ、スペイン、ポルトガル、イタリア、ドイツである。北欧では、ノルウエー、スエーデン、デンマークでは、程度は依然強いが、活動は下がり始めた。アルバニア、チェコ、エストニア、ギリシア、ハンガリー、ラトビア、ポーランド、ルーマニア、モンテネグロ、スロベニア、トルコなどの中央・南東欧州の一部では活動の活発化が継続している。つまり大部分で継続して増加している;バルト海諸国とバルカン半島諸国とドイツからルーマ ニアに挟まれた地域である。東欧州にあたるウクライナ、ベラルーシ、ブルガリアとモルドバでは、最近ピークあるいは頭打ちが疾病活動でみられる。ロシアでは、インフルエンザ活動は、全体として増大傾向であり、地域的に、依然活発で、強いものがある。北、東欧州の一部では、保健健康システムに中程度の影響度の報告がある。H1N1は、欧州のインフルエンザA亜型が99%以上を占めている。
・ロシアでは、インフルエンザウイルスの流行は、活発だが、活動は、最近ピークに達した可能性が強い。リトアニア、ギリシア、では呼吸器疾病活動が非常に強いことが報告されている、フランスと東・北欧州の一部では、医療保険体制に中程度の影響を与えていると報告がある。欧州でのインフルエンザAの亜型の99%は、パンデミックH1N12009である、特筆すべきは、呼吸器合胞体ウイルス(RSウイルス)の検知が、過去四週間、増加しており、これは、若年層でのインフルエンザ様疾病の高い水準であることが起因している。
5) 西・中央アジアでは、インフルエンザウイルス伝播が活発である。インフルエンザ様疾患、急性呼吸器性疾患の活動は、カザルスタン、キルギスタンで増加が継続しているが、アフガニスタン、イスラエル、オマーンでは、ピークを迎えた可能性が強い。パンデミックインフルエンザウイルスは、イラン、イラク、ヨルダンとその周辺国の多くで流行が継続している。
6) 東アジアでは、インフルエンザの伝播にはばらつきがある、日本では、インフルエンザ活動は引き続き増加しており、香港、台湾では、いったんピークを迎えたものの、再度増加し始めた中国南部では、高いレベルでのインフルエンザ様疾患活動の報告があり、中国北部やモンゴルでは、活動が減じてきているとの報告がある。
7) 南アジアでは、インフルエンザ活動は、インドの北西部やスリランカで増加し始めた。季節性インフルエンザウイルスはわずかながらアジアでは検出されているが、数字的にも下がっている。
8) 中央・南アメリカ、カリブ海諸国の熱帯地域では、インフルエンザの伝播は、地理的に広範に広がっているが、多くの場所で疾病活動は減少してきている。
9) アフリカでは、パンデミックH1N1ウイルスは、大陸のすべての地区で検出が継続している(冬季シーズンの終わった南アフリカを除く)。パンデミックH1N12009ウイルスは、アフリカ北部、東部では支配的に流行しているインフルエンザウイルスになっている。
10) 南半球の温帯地域では、パンデミックウイルスの散発的な発生が過去数週間報告されているが、持続的な地域伝播は見られない。
本レポートは、WHOが12月4日に発表したレポートNo.77を当社が仮訳してパワーポイントでご希望者に現在は提供しております。 ご希望の方は下記アドレスまで 所属団体名、部署、氏名、メールアドレスをお送りください。
Sales@emergency.co.jp
1)感染状況: 11月29日時点で、WHOには、207ヶ国と地域で確定患者と、合計8、768名以上の死亡者の報告があがっている。個々の確定ケースについて、特に、軽症のケースの報告を停止している国がますます増加しているため、この数字は、実際に発生している数を大幅に下回っている。
2)北半球の温帯地域:
・冬のインフルエンザが早期に始まり、欧州、中央、東、南アジアの一部で継続して強くなっている。北アメリカでは疾病の活動そのものはピークを迎え、減退しており、西、北欧州の大部分では、最近ピークに達したか、もしくは、ピークを迎えつつある。
・カナダと米国では、インフルエンザウイルスの流行は、活発であり、地理的に広範にわたっているが、疾病の活動は過去3-4週間ピークを迎えたように見える。米国では、肺炎とインフルエンザに起因する死亡者は、引き続き増加しており、過去8週間にわたり、Epidemice Thresholdを超えている。今インフルエンザシーズンでの累計入院者率は、65歳以上の年齢グループを除くと、最近のシーズンの入院率を超えている。
・欧州では、大陸の大部分でパンデミックウイルスが広範に広がっており、強い伝播が継続していることが認められる。西と北欧州では、ベルギー、アイスランド、アイルランド、オランダ、ノルウエー、英国の大部分(北アイルランド、ウエールズ)では、疾病活動のピークを超えた。一方、スペイン、ポルトガル、いたリー、スエーデン、デンマークでは、疾病活動は、ピークに達しつつあるか、頭うちの状態になっている可能性がある。
・インフルエンザ活動は、中央欧州の大部分で継続して増加している;バルト海諸国とバルカン半島諸国とドイツからルーマニアに挟まれた地域である。東欧州にあたるウクライナ、ベラルーシ、ブルガリアとモルドバでは、最近ピークあるいは頭打ちが疾病活動でみられる。ロシアでは、インフルエンザ活動は、全体として増大傾向であり、地域的に、依然活発で、強いものがある。北、東欧州の一部では、保健健康システムに中程度の影響度の報告がある。H1N1は、欧州のインフルエンザA亜型が99%以上を占めている。
・西、中央アジアでは、インフルエンザの伝播は依然活発である。疾病活動は、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、イラン、イラクでは、継続して増加しているが、イスラエル、ヨルダン、アフガニスタンでは、ピークに達している可能性がある。
・東アジアでは、インフルエンザ様疾患あるいは、呼吸器疾患活動が、中国南部と日本で報告されている、中国北部では最近活動が、低下していることが観察されている。南、東南アジアでは、インフルエンザ活動は、インドの南西部、ネパール、スリランカとカンボジアで継続して増大しているが、その他の地域では低い状態が続いている。
3) 中南米、カリブ海諸国の熱帯地域:インフルエンザの伝播は、地理的には広範に広がっているが、疾病活動は概して、ジャマイカ、ベネズエラ、エクアドルの一部で増大する地域があるものの、減退してきている。
4) アフリカでは、H1N1ウイルスは、大陸の大部分では、分離されているが、H1N1と季節性インフルエンザH3N2の流行が並行してすすんでいる証拠がでている。
5) 南半球の温帯地域では、ほとんどパンデミックインフルエンザの報告はない。
WHOは先日、2つの地域で、オセルタミビル耐性H1N1ウィルスに患者の集団が感染した事例の報告を受けた。その地域とはウェールズと米国ノースカロライナ州であり、病院の同一病棟内で発生している。そして感染者は全て免疫システムが不全または抑制されている状態であった。ともに耐性ウィルスのヒトからヒトへの感染が疑われている。
抗ウィルス剤治療を受けている、免疫不全または免疫抑制患者における薬物耐性のインフルエンザウィルスの検出は、予期されないことではなく、季節性インフルエンザにおいてもしばしば確認されている。このような患者の体内では、抗ウィルス剤の投与を受けているにも関わらず、長期間ウィルスの増殖が続き、耐性ウィルスが生まれやすい環境を作り出してしまう。この現象はパンデミック(H1N1)2009でも観察されている。
報告を受けてWHOは病院関係者や臨床医療、伝染病、ウィルス学の専門家との電話会議を設定し、今回の2つの事例について協議を行った。パンデミックウィルスに感染した免疫不全患者に対する最良の治療方法に関して特別な注意が向けられている。
【耐性ウィルスの発生】
ウェールズで10月末に発生した事例には8人の患者が関係している。彼らは重度の血液疾患で入院していた。死亡者は出ていないが、未だ3人が入院中で、そのうちの1人は集中治療室で治療を受けている。
米国ノースカロライナで発生した事例には4人の免疫不全患者が関係しており、10月半ばから11月初めにかけての2週間に発生した。4人のうち3人が死亡しているが、死因にパンデミックH1N1ウィルスへの感染が関連しているかは確認されていない。
今回の耐性ウィルスは全て同じH275Y変異を示しており、オセルタミビル(タミフル)には耐性を示すが、第二の抗ウィルス剤であるザナミビル(リレンザ)には感受性を示している。
【現在進行中の調査】
今回の事例に関しては、病棟内での感染方法を確定し、病院のスタッフや他の患者、地域に耐性ウィルスが拡大していないことを確実にする為に更なる調査が行われている。今のところその兆候はない。
感染者を看護していたスタッフに発病者はおらず、これは耐性ウィルスが健康な人、特に感染防止策がきちんと取られている場合には、容易に感染しないことを示している。さらに強化観察の結果、感染の舞台となった2つの病院の他の病棟や地域共同体には感染が拡大していないことが判明した。
【治療勧告の修正】
専門家の間では重度の免疫不全患者は特に脆弱なグループとして認識されるべきという点で意見が一致している。これらの患者は感染症に弱く、治療が困難な上に、耐性ウィルスを生みやすい。
インフルエンザ感染の初期の兆候は基礎疾患やその治療により発見されないことがある為、そういった患者を治療している医師はインフルエンザウィルス感染を高い確率で疑い、オセルタミビル耐性の進行に常に注意しておくべきだという点でも専門家の意見は一致している。
免疫不全の患者に対し、オセルタミビルの通常の投与量と投与期間は十分ではない。臨床判断は重要だが、量も期間も増量が必要であり、また中断をはさまず継続して続ける必要がある。オセルタミビルで効果がない患者に対しては、ザナミビルでの治療も検討するべきである。
免疫不全患者の病棟でオセルタミビル耐性ウィルスが発見されたら、担当医は治療薬と他の患者に対する予防投与薬を直ちにザナミビルに切り替えることを検討する必要がある。また、患者の介護者や医療機関スタッフ、家族に対するパンデミックインフルエンザ予防接種の必要性も専門家は強調している。
【モニタリング強化の必要性】
WHOはオセルタミビル耐性ウィルスの発達と、これらのウィルスの感染力及び病原性におけるいかなる変化に対し、モニタリングの強化を勧告する。季節性インフルエンザの経験から、耐性ウィルスは一般に急速に拡大し、1つもしくはそれ以上の抗ウィルス剤を無効にしてしまうことが分かっている。
3月に初めてH1N1パンデミックウィルスが発見されてから得た経験により、オセルタミビルやザナミビルの初期投与は、合併症の危険性を下げ、重症患者の臨床転帰を改善にも効果があることが判明している。この事実は耐性の発生率とインパクトを最小限にすることで、これらの薬剤の効果を守る必要性を改めて強調している。
WHOはオセルタミビル耐性パンデミックウィルスの最初の報告を7月に受けた。全般的に耐性ウィルスの発生は今のところ地理的に分散しており、散発的で互いに関連性がない。しかし、現在世界各地でインフルエンザ活動が活発になり、抗ウィルス剤の投与量が増加するのと関連して、その発生数も増加している。
過去2週間でオセルタミビル耐性H1N1ウィルスの確定数は57から96に増加した。これらのうちの3分の1は悪性血液疾患で化学療法を受けているか、または臓器移植直後治療の為に、免疫システムが抑制されている患者より検出されている。今回報告された2つの病院での患者群は、これら全体的な流れを踏まえた上で検証される必要がある。これらのオセルタミビル耐性ウィルス発生事例は調査に値するが、これまでのところ公衆衛生を損なう大きな脅威ではない。
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/notes/briefing_20091202/en/index.html
ノルウェー公衆衛生研究所は3つのH1N1ウィルスに変異が見られたことをWHOに報告した。ウィルスはノルウェーにおける最初の感染死亡者2人と、重症患者の1人から検出されたものであるという。
ノルウェーの研究者が70名の臨床症状がある患者から取ったサンプルを分析したところ、変異は確認されなかった。これは変異ウィルスがノルウェー国内で感染拡大していないことを示している。
変異したウィルスは依然オセルタミビルやザナミビル等の抗ウィルス薬に感受性があり、現在流通しているパンデミックワクチンも予防効果があることを研究成果は示している。
ブラジルや中国、日本、メキシコ、ウクライナ、米国などノルウェー以外の国々でも同様の変異が、一番早くて4月の段階で確認されている。
全ての情報を入手しているわけではないが、同じような変異を表すいくつかのウィルスがインフルエンザによる死者から発見されており、またいくつかの軽症のケースでも発見されている。これまで全世界から報告されている多数の死亡者から検出されたウィルスは変異を見せていない。よって、今回の発見に対する公衆衛生観点からの重要性は不鮮明である。
ウィルスの変異は散発的で自発的のように思われる。これまで変異したウィルスに感染していた患者間に繋がりはなく、変異ウィルスが感染拡大している様子もない。
現在、変異の重要性がWHOネットワークに属するインフルエンザ研究所で評価されている。ウィルスの遺伝子レベルでの変異は常にモニターされる必要がある。しかしながら今回の変異は重要性の評価が大変難しい。変異の多くはウィルスの重要な特徴や、ウィルスが引き起こす疾病を変えることはない。これらの理由から、WHOはリスク評価の際には臨床及び疫学的データも併せて利用する。
現在更なる調査が進められているが、これらの変異ウィルスがH1N1感染や死者の増加に寄与している兆候はない。
世界インフルエンザ調査ネットワークの研究所では、世界中のインフルエンザウィルスの動向を注意深く監視し、今後も公衆衛生学的に重要な変異を見逃さないよう常に目を光らせていく。
http://www.who.int/csr/disease/swineflu/notes/briefing_20091120/en/index.html
WHOは先日エジプト、インドネシア、タイの家禽に感染が確認されたH5N1鳥インフルエンザについて言及し、引き続きヒトへの脅威であることを改めて警告した。WHO西太平洋地域事務所のウェブサイトに掲載された声明の中で、家禽における鳥インフルエンザは以下の2つの点でヒトに対する脅威となっているという。感染した鳥に接触することによる感染の恐れと、ウィルスがパンデミックH1N1ウィルスなどの他のウィルスと再結合する危険性だ。WHO西太平洋地域事務局長のDr Shin Young Sooによると、科学者達はウィルスの再結合、特に非常に致死率の高いH5N1ウィルスと、感染力の高いH1N1パンデミックウィルスとの再結合の危険性に神経をとがらせていると言う。現在各国政府と国際機関はウィルスの変異を特定し、ヒトの健康への脅威を減らす為最大限対応できるよう、共同で監視システムを設けている。
ベトナムのホーチミン市で家禽業者や殺処分従業者として働き、鳥インフルエンザの発生を体験した労働者を対象に2003年から2005年にかけて行われた研究により、鳥インフルエンザウィルスは感染率が低いが、ウィルスと濃厚な接触を持つと危険性が高くなることが判明した。研究結果はPLoS One誌に掲載されている。家禽労働者500名に対し、マイクロ中和テストキットを利用してH5N1の抗体検査を行ったところ、検査結果は全て陰性であったが、3つのサンプルで血清学的なH5N1感染の証拠が確認されたが、カットオフ値よりも低いか、カットオフ値の下端に属する数値であった。H5N1ウィルスへの暴露の証拠を示した3名の被験者はいずれも殺処分従業者であり、1年以上業務に従事していた。自宅や近所で家禽は飼育していなかったという。3名のうち2名は作業を行う際にマスクと手袋を着用したのみであったが、残りの1名はつなぎの作業着と長靴も着用していた。3名とも血液検査を行う前に臨床的症状は示していなかったという。
http://www.cidrap.umn.edu//cidrap/content/influenza/avianflu/news/nov2409scan.html
現在まで報告されている予防接種後に死亡した41名の死因について、WHOはH1N1ワクチンが原因ではないと発表した。WHOによるとこれまで60年以上接種されている季節性インフルエンザワクチンと同じぐらい安全性は高いという。また妊婦やリスクグループに属する人々の一部が副作用を恐れて接種をしないという現状にも憂慮を示した。
6,500万回分のH1N1ワクチンが16ヶ国に配布されたと言われているが、現在40ヶ国でワクチン接種のキャンペーンが始まっているので、実際に配布された数はもっと多くなるという。副作用としてこれまで報告された症状は接種箇所の腫れや痛み、発熱や頭痛等があるが、多くの症状は48時間以内に消失している。
WHO報道官によると、6ヶ国で41人の死者の報告があり、原因については一部調査中ではあるが、パンデミックワクチンが死因ではないと言う。
1,100万人が既に接種を受けたとされる中国では、接種後に2名の死亡と、15名に深刻な副作用があった。検死報告を調べる等の調査を行った結果、死因は死者がもともと持っていた基礎疾患であり、ワクチンが原因ではないとWHOは結論づけている。
パンデミックワクチン接種後にギランバレー症候群を発症したケースも少ないながら報告されており、これに関しては、WHOはそのうちの2、3例に関してはパンデミックワクチンが関係があることを認めているが、患者は回復していると主張している。
グラクソスミスクライン、アストラゼネカ、ノバルティス、サノフィアベンティスはN1N1ワクチンを製造している製薬会社であり、それぞれ異なった製造法を用いている。WHOは、異なった方法を用いて製造されたワクチンだとしても、安全性には大差はなく、現在インターネットで流布しているワクチンの安全性に関する懸念は作為的に生みだされたものであると主張している。
しかし水曜日に発表された英国の医師に対して行った調査結果によると、ワクチンを提供された英国人の半数以上がウィルスの副作用を恐れ、または今回のパンデミックウィルスが恐れるに足らないものであるとして、接種を拒否している。
WHOの報道官は語る。『接種に来ないグループがいるというのは憂慮すべき状況だ。しかし今回の安全性に関するデータでワクチンに対するみんなの懸念が消え、ワクチンは安全で、重症化を防ぐ為には必要だという事実を理解する手助けになることを願う。』
http://uk.reuters.com/article/idUKTRE5AI38G20091119?feedType=RSS&feedName=worldNews&utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:%20Reuters/UKWorldNews%20%28News%20/%20UK%20/%20World%20News%29&pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
スイスのNovartis社は17日、米国で実施された臨床治験を分析した結果、同社が開発、製造したワクチンは半分の接種量で十分な免疫が形成されると発表した。これにより現在のワクチン製造量でより多くの接種希望者にワクチン接種を行なうことが可能となる。
米国では同社のワクチンFluvirinが承認されているが、半分の接種量を投与した約4,000人の治験対象者から十分な免疫が形成されたことを明らかにした。Novartis社の米国向けのワクチンには、免疫増強剤は含有されていない。免疫増強剤は免疫システムの強化と持続効果維持のため米国以外の諸国で販売されているが、米国では食品医薬品局が使用を承認していない。
Novartis社は現在、ワクチンの接種量を半分にしても問題がないかどうか食品医薬品局と議論を継続している。同社はヨーロッパでは1997年以来、免疫増強剤を含有したワクチンを販売している。また同社は、約33,000人が参加した別の臨床治験において、免疫増強剤を使用しても問題が生じたことは無かったと発表している。更に同社は、Fluvirinワクチン半分と免疫増強剤を併用した場合、3歳から8歳までの小児及び成人に対し十分な免疫が形成されると報告している。
Novartis社によると、米国が免疫増強剤を認可した場合、現在のワクチン製造量で4倍の接種希望者にワクチン接種を行なうことが可能とコメントしている。(MSNBC)
http://www.msnbc.msn.com/id/33988987/ns/health-cold_and_flu/
大々的なワクチン接種プログラムがまだ開始されていない段階で、ワクチン接種が原因と思われる2例目のギランバレー症候群のケースが報告された。
フランスの若い女性がブタインフルエンザの予防接種を受けた後にギランバレー症候群を発症した。これはH1N1ワクチンを接種された後に同じ病気を発症したバージニア州の十代の若者に続き2例目であると言う。
医療従事者であることのみ判明しているこのフランスの女性は、ブタインフルエンザの予防接種を受けた6日後にギランバレー症候群と診断されたとフランス保健省は発表している。バシェロ保健相は女性の症状は軽く、現在回復中であると説明している。
“ワクチンの副作用と思われるこういった病気のニュースは、接種を受けようと思う一般市民の熱意を挫いてしまう”とドイツ通信社は伝えている。
フランスは、国家当局が国民全体にワクチンを接種すると宣言した後もなおワクチン接種に反対する抵抗勢力の中心的存在である。抵抗勢力の怒りは、ドイツのメルケル首相やその他閣僚たちは、一般市民向けのワクチンには含まれているスクアラン等の添加物を加えていないワクチンの接種を受けていたという事実が明らかになったことで一層高まった。
フランスではブタインフルエンザワクチン接種プログラムはまだ開始されておらず、昨日よりいわゆるハイリスクグループに属する人々を対象に接種が開始されているのみである。この早い段階での副作用に関する報道は、ルモンド紙の調査によると、ワクチン接種を受けないと表明しているフランス国民83%の意思を変えることはできないであろう。
9月の調査では55%が接種を受けると回答していたが、現在は17%に急落しており、これは、H1N1ワクチン接種プログラムはフランス国民の生命を脅かす行為であるとして、9人の個人がフランス政府を訴えた事件が部分的に影響していると言える。
こういった現象はドイツでも発生しており、ドイツで接種を希望する人数は7月には51%だったものが、13%まで落ち込んでいる。またスカンジナビア諸国からブルガリア、オランダまでと広がっている。EUでは国民の大部分がワクチン接種による副作用を恐れ、接種を受けないと主張している国がほとんどである。
http://www.prisonplanet.com/french-woman-gets-crippling-illness-after-h1n1-vaccine.html
WHOは12日、西はウクライナ、東はアフガニスタンまで新型インフルエンザの患者が急増し、地域によっては医療機関の対応能力を超える患者が殺到していることから、これらの地域に抗ウィルス剤の緊急供与を開始したと発表した。
特にウクライナでは人工呼吸器の絶対数が不足し、呼吸器疾患で死亡した患者数は100人を超えていることを、WHOで全世界のインフルエンザ感染対策を担当している専門医務官の進藤医師が明らかにした。
早期治療によりウクライナでの死亡者急増が避けられた可能性があることから、WHOは抗ウィルス剤の使用ガイドラインを改定し、インフルエンザ様症状の場合には、検査結果を待たずに抗ウィルス剤を使用するよう勧告した。
新しい抗ウィルス剤の使用ガイドラインでは、今までの妊婦、2歳以下の幼児、呼吸器疾患のような基礎疾患保有者などのハイリスク・グループがインフルエンザ様症状を発症した場合には、病理検査を待たずにタミフルなどの抗ウィルス剤の使用を勧告していた。しかし改訂ガイドラインでは、3日間インフルエンザ様症状を発症した患者にも適用を広げている。
若年者が新型インフルエンザに感染した場合、急激に重度の肺炎に発展し一週間で死に至ることも珍しくない。症状の悪化を阻止する機会は非常に少なく、ウィルスが肺を破壊する前に医療者の管理下で抗ウィルス剤の投与が不可欠であると進藤医師は語っている。また同医師は、新ガイドラインはインフルエンザによる重症肺炎対策を念頭に改訂されたものであり、米国などで使用されている抗ウィルス剤使用ガイドラインが東欧、中央アジア諸国の地域にそのまま適用出来るものではないと説明している。
WHOによると、東欧、中央アジア諸国で新型インフルエンザ感染が急増している地域は、アフガニスタン、モンゴル、ベラルーシ、ウクライナ、アゼルバイジャン、キルギスタンで、最初の4ヶ国には抗ウィルス剤が送られ、また残りの二ヶ国にも抗ウィルス剤発送の準備が進んでいる。
ウクライナの実情について現地の医療関係者は、インフルエンザ様症状を発症した患者の診断や治療の時期が遅く、最新の医療設備の医療機関でも手遅れになるケースが続出している。どうすれば重症化を防げたかとの問いに対し現地の医療関係者は、一様に抗ウィルス剤の投与が早期に実施されていれば、状況は違っていたと答えている。
ウクライナでは、10月に呼吸器疾患による最初の死者が報告されてから、当局がH1N1型ウィルスとの関連を発表するまで2週間を要した。しかし関連が発表されると、人々の間で流言飛語が飛び交い、マスクやガーゼの買いだめが発生し、需要が急増した大蒜やレモンの価格まで高騰している。また政治家がインフルエンザに関する誤った情報をラジオで放送したことから、救急車の出動回数が5倍に増加した。感染が増加しているウクライナ西部リボフ市の市長は、今回の騒ぎは大規模な感染ではなく、準備不足が招いたパニックであるとの認識を示している。(New York Times)
http://www.nytimes.com/2009/11/13/world/13flu.html
本レポートは、WHOが11月13日に発表したレポートNo.74を当社が仮訳してパワーポイントでご希望者に現在は提供しております。 ご希望の方は下記アドレスまで 所属団体名、部署、氏名、メールアドレスをお送りください。
Sales@emergency.co.jp
1)感染状況: 11月13日時点で、WHOには、206ヶ国と地域で確定患者と、合計6、250名以上の死亡者の報告があがっている。個々の確定ケースについて、特に、軽症のケースの報告を停止している国がますます増加しているため、この数字は、実際に発生している数を大幅に下回っている。個々のケース数は、実際の疾病の活動を反映していないといえるが、WHOは、その地域事務局や加盟国と頻繁に協議、あるいは、複数のデータを監視することで、パンデミックの進展状況を注意深く追跡している。
2)概況: 北半球の多くの場所で冬期インフルエンザシーズンが通常よりも早く始まったが、北米の一部ではピークの兆候がでているが、欧州や中央、東アジアの多くの場所では威力を強まっている。
3) 北米地域:
・ 北米、カナダでは、パンデミック活動が、西から東に伝播が継続しており、過去3週間連続して、インフルエンザ様疾患患者率、パンデミックH1N1ウイルスの検出、学校での流行数の急激な増加が報告されている。
・ 米国では、インフルエンザの伝播は、地理的に広範囲に広がり、激しいままだが、先週の報告した状況とほとんど変わらない。0-4歳、5-17歳、18-49歳の入院率は、過去のインフルエンザシーズンのレベルを今や超えている。疾病の活動は、感染が早かった南部や東部の地域では、ピークに達している可能性がある。
・ メキシコでは、インフルエンザ活動は、地理的に広範囲なままで、メキシコ中央部、南部で非常に顕著であるが、9月初め以来のかなりの感染報告数の波を迎えている。
4) 欧州、中央アジア地域:
・ 欧州、中央アジアでは、インフルエンザ活動は、パンデミック活動を東部に拡大しながら、大陸全般で激しさを増し続けている。少なくても西ヨーロッパの10ヶ国(アイスランド、ポーランド、ルーマニア、ベルギー、ドイツ、オランダ、ノルウエー、スペイン、スウェーデン、米国)では、パンデミックインフルエンザウイルスの活発な動きで、定点医療機関でインフルエンザ陽性とされる検体割合は常に20%を超えている。パンデミックH1N12009の現在の流行にともない、呼吸器疾患患者の割合が高い、あるいは非常に高いと、オランダ、イタリア、北欧の大部分、ベラルーシ、ブルガリア、ロシア(特にウラル地方)では報告がある。疾病活動は、2−3の国ではピークに達している可能性がある。
・ 秋の初めに激しい伝播活動に見舞われたアイスランド、アイルランド、英国(北部アイルランド)の一部で顕著である。
・ ウクライナでの1週間前のパンデミックインフルエンザの感染者数の急激な上昇で、保健省は、WHOヨーロッパ事務局に評価と対策の支援を求めた。初期の情報分析によると重篤症例の数は、他の国の経験を比較しても、超えるようなものには見えず、ウイルスの伝播や毒性にいかなる変化も示していない。
・ 欧州におけるインフルエンザA型で亜型分類された99%以上は、H1N12009であった。例外は、ロシアで、季節性インフルエンザH3N2や季節性のH1N1が10%以上検出された。
5) 西アジア:
・ 西アジアでは、増加する活動が、いくつかの国で観察された。
・ イスラエルでは、インフルエンザ様疾患の割合とパンデミックウイルスの検知の急速な増加がこの3週間見られている。
・ アフガニスタンでは、急性呼吸器疾患で定点観測医療機関を訪問する患者の割合は、この3-4週間増加しているがこの1−2週間劇的に増加した。
6)東アジア:
・ 東アジアでは、モンゴルで非常に激しく、増大するインフルエンザ活動が報告されており、保健態勢に重大な影響を与えている。
・ 中国ではインフルエンザ様疾患で定点観測医療機関を訪問する患者の割合、インフルエンザ陽性判断される呼吸器疾患検体の割合は継続して過去3−4週間増加している。中国で分離されたインフルエンザウイルスの80%以上がパンデミックH1N12009である。
・ 香港では、インフルエンザ様患者の割合は、9-10月とパンデミックH1N12009の感染の波にあったが、通常の季節性のレベルにもどった。
・日本は、インフルエンザ活動の急速な増加が継続して全国的に報告されている。北海道が、これまでのところ最大の被害をうけていたが、疾病活動は最近ピークに達した可能性がある。
7) 中米、南米:
・ カリブ海諸国では、パンデミックインフルエンザ伝播活動が、積極的でかなり支配的な形で継続しているが、疾患の活動がいくつかの国でピークに達している可能性があり、その証拠として、カリブ地域疫学センター(CAREC: Caribbean Epidemiology Centre)に属する国々での急性呼吸器疾患、重症急性呼吸器疾患患者の割合は最近低下してきている。
・ 中央アメリカ、南アメリカの熱帯地域での他のほとんどの国々では、インフルエンザ活動が低下し続けていると報告されている。
8)南、東南アジア、南半球:
・ ネパールとスリランカを例外として、南アジア、東南アジアのほとんどの地域では、伝播が継続して低下している。
・ 南半球の温帯地域では、最近数週間、パンデミックインフルエンザ活動の報告はほとんどない、注目すべきは、アルゼンチンンの首都圏では、パンデミックインフルエンザの集団感染の報告があることである。












